2013年見た映画
新年あけましておめでとうございます。
さて、昨年、自分は「劇場で50本(約1周間に1本の割合)、映画を見よう。」と目標を立てました。果たして作品数にして68本、劇場で見た回数73回、ネット配信で見た回数1回となり、目標は達成できました。
それらについて、自分の記録も兼ねて、2013年に見た映画のランキングと寸評をつけてみようと思い、本日記を書いた次第です。
映画館で見たから、本数を見たから偉いという訳でもないし、俺のランキングが絶対だとか、そういうものではない、という上でのランキングです。また、この ランキングは、劇場で見たその日に「大体こんな感じかな。」というくらいの気軽さでつけているので、いざ今作品を見返すとランキング順位が上下したりするやもしれません。その程度の、にわか者がつけた大雑把なランキングであるという事をご承知くださいませ。
因みに、複数回劇場で見た作品は、記録の為にタイトルに鑑賞回数を入れてあります。また、寸評中にはネタバレも含まれますので、ご了承ください。
1位:パシフィック・リム 5回
好きすぎてもうこの1位は譲れないといった感じですね。殿堂入りの一本。ただただ、デル・トロ監督ありがとう! という気持ちで一杯。
2位:ゼロ・グラビティ 2回
宇宙の苛酷さと孤独を抜群に描いたジェットコースタームービーながらも、高らかに人間への賛歌を奏でた傑作だと想います。生きるという事はシンドい事の連続だけど、進め!(要約)というテーマは、『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』大好きっ子としてはビンビン来ますねぇ。辛い事があってもこの映画の事を思い出そう!
3位:テッド
所謂「ボンクラもの」も大好きなのです。数年前に、オタク友達と色々あって袂を分かった僕としては、ジョンとテッドにシンパシー感じまくってしまったなぁ。ジョンの子供時代の部屋に、『レイダース/失われたアーク』のポスターが貼ってあるんだけど、テッドがキチガイ親子の元から脱出する時にインディ・ ジョーンズのテーマをアレンジしたBGMがかかってたりとか、きっと二人並んで インディ・ジョーンズシリーズ見てたんだぜ、なんてついつい想像しちゃうんですよね。エグいエロネタだけじゃなくて、そういう愛のある小ネタも嬉しいんだよなぁ。
4位:ゼロ・ダーク・サーティ
宇多丸さんが「忠臣蔵もの」として本作品を評したのは巧いと思いましたが、やはりその耐えて耐えて耐え忍んで、事を果たす感はいいよね。そしてその、事を果たしたあとの主人公・マヤの表情…! あとミリタリー好きとしては、クライマックスの潜入シーンは見応え抜群で、何度でも見返したい「討ち入り」シーンです。
5位:きっと、うまくいく
新しい事は何もやっていないのだけれど、素晴らしい構成・脚本と役者陣の熱演で3時間を見せきってしまう作品。インド恐るべし! また、最後のオチ、主題歌、そして美しい大空と、2013年で最もエンディングが気持ちのいい作品でした。
6位:かぐや姫の物語
こんな作品が作られた事自体が奇跡のような作品。アニメーションって凄ぇ! って唸り続ける120分。作品クオリティだけでなく、社会における女性(観)の お話としてもとても面白い。「あまりにも知られすぎている」「お伽話」故に、未見の人からは舐められているような気がしてならないのですが、「アニメ」と いうジャンルが好きな人なら、この作品を劇場で見るという行為はもはや使命ですよ。
7位:クロニクル
POVものとしてはだいぶ変型ながらも、超能力という理由づけがあるからOKにできちゃうアイディア。勿論アイディアだけじゃなくて、青春ドラマとしてもとても優れた作品です。100分未満のコンパクトにまとまってる所も○
8位:マン・オブ・スティール
カル=エルとゾット将軍の一対一で『アベンジャーズ』超えの大破壊を見せてうひょおおお! とテンションあがりまくった作品。よく言われてますが『ドラゴンボール』を実写化したような超人戦闘描写! そして流石ザック・スナイダー、パッパッと、漫画の決めゴマのような格好いいカットが入るのだよね。僕はこの作品、大好きです!
9位:劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 2回
クラックラするような犬カレー美術で繰り広げられる、これまた『アベンジャーズ』な大サービスの一大決戦、そしてBGMは『misterioso』! 完璧! でも個人的にはそのアベンジャーズ決戦以降、ほむら悪魔化のくだりは蛇足だと思います。とはいえ、続きは見ちゃうんだよなぁ…… 次はもう綺麗に終わらせて、魔法少女たちを休ませてあげてください、というのが僕の願いですよ……
10位:ラストスタンド
『ターミネーター3』は僕キライなのですけれど、脚本がどうとか以前に、老いを隠し切れないシュワちゃんが、昔のままに無敵の殺人機械を演じているというギャップが辛くて辛くてしょうがないからなんですよ。本作はその老いを認めた上でアクションに帰って来てくれたのが良いんですよ! 事を成したシュワちゃんに、ウィテカーが「ここまでやるとは思ってなかったよ。」と言う台詞がありますが、これは本作を見てる僕たちの気持ちそのものであり、それを受けたシュワちゃんが 「ここが俺のホームだからな。」と返したのは、役の上では管轄を守り切った保安官の誇りが漏らした一言ですが、その実、役者・シュワルツェネッガーとしてのビッグカムバック宣言でもある訳ですよ! シュワちゃん、お帰り!
11位:アイアンマン3
「アイアンマン」の活躍を描くというよりは、「トニー・スターク」一人の男のお話だったなぁという印象。物足りない、という人もいるかもしれませんけれど、これまでに作り上げられたトニーというキャラを好いてしまった僕には、いいけじめの一本でした。アイアンマン大集合もあったので、個人的には物足りなさは無いです(ってか予告でバラさないで欲しかったなー!w)。
12位:エンド・オブ・ホワイトハウス
2013年、このホワイトハウス占領シーンが凄いナンバー1映画(なんのこっちゃ)。本当、あの十数分だけで完全にやられてしまいました。あれはもっと評価されていい、一大シーンだと思います。
13位:地獄でなぜ悪い
園子温監督というと社会派映画のイメージがあったのですが、どうしてどうして。最高にイカした娯楽作でした! 日本でこんなの作れるんだなぁ、嬉しい! また作中に出てくるような、若干場末感の漂う、老オーナー(作品と同じく、このお爺さんが映写機を動かすんだ!)が営む名画座的な劇場で見れたのも、いい体験だったなぁと。
14位:ジャンゴ 繋がれざる者
やってくれたぜタ ランティーノ! セリフ回し、絵作り、音楽、格好いいねぇ! タランティーノというと、趣味に走ったスキモノ御用達監督、なんてイメージだったけれど、趣味に走りながらもちゃんとしっかりした社会的なテーマものっけて、それでいてザ・娯楽な作品を作れる凄ぇ監督にいつの間にかなっちゃってたよ、ひょぇ~!
15位:ジャッジ・ドレッド
今回のドレッドは強いし、容赦ないし、メット脱がないし、「俺が法律だ」も「裁きの時間だ!」も決めてくれるし最高だった。「これにて閉廷!」が無かった のだけはちょっと残念w ロウギバーはアニメ『PSYCHO-PASS』のハイテク銃・ドミネーターの元ネタだと思うんだけど、本作は偶然ながらも色んな点が『PSYCHO-PASS』と類似しててニヤリ。『PSYCHO-PASS』好きに進める映画三本を選ぶなら、本作と、『ヒート』、『羊たちの沈黙』 をチョイスします。
16位:華麗なるギャツビー
ギャツビー登場シーン の、ディカプリオのあの極上の笑顔。あの笑顔だけでも、この映画の価値があるってもんです。ジャンゴの時ももそうでしたが、ディカプリオはどこか稚気が抜けぬ、見ていてハラハラする青年を演じさせたら世界一ですね。ジョーダン・ベイカー役のエリザベス・デビッキも素敵でした。
理屈はいらねぇ、ワイルドに駆け抜けろ! シリーズ最高スケール、最高傑作ですよね! そしてポール・ウォーカー亡き今、ファミリーが結束を確かめるあのエンディングの切なさといったらありません。
18位:シュガー・ラッシュ
ゲーム者(もの)には堪らない映画でした(『ポン』のパドルまで出演してやがんのw) ディズニーらしい成長譚ながらも、やがてゲーム文化への賛歌ともと れるエンディングに集束していく物語に、制作スタッフの「わかってらっしゃる」感を見た! 同時上映の『紙ひこうき』も傑作です。モデリングCGと手描き の融合っぷり!
19位:キャプテン・フィリップス
クライマックスのトム・ハンクスの迫真の演技は一見の価値あり。初見は字幕版で見たい所です。ミリタリー的にも見応えありますが、単なるアメリカ礼賛になってないのは評価したい所。
20位:エンド・オブ・ウォッチ
POVものなんですが、たまーに「これ第三者が撮ってるよなぁ?」としか思えないシーンがちょいちょい(ベッドシーンとかw)。でも、カメラの視点に囚われすぎない事で、こちらを作品に没入させやすくしてるなぁと。ドンパチや火事シーンの迫力! そしてそれらと対照的に、抑制の利いたラスト近くのシーン。なんと染み入る事か。
21位:42 世界を変えた男
正しい伝記映画というか、あざとくなく感動をさそってくれる丁寧な作りに好感が持てます。ジャッキーが駅でボールを渡すシーンの“オチ”は想像つきましたが、それでもやっぱりグッと来ますよね。
22位:96時間リベンジ
明らかにジェダイマスターの時より強いだろニーソンシリーズ。前作と違いを出す為に手を変え品を変え、犯行グループの拉致っぷりとニーソンの反撃っぷりを見せてくれます。こういうのでいいんだよこういうので、と言いたい所ですが、流石に計画されている?続編はもういいでしょうw
23位:劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
TVシリーズの総集編かつ、その後を描くお話。当初の予定通り、総集編だけの作品だったらと思うとややぞっとしますが、ファンが見たかった&納得のいく、愛すべきキャラたちをより深めるような新作パートを見せてくれました。ありがとう!
24位:タイガー 伝説のスパイ
スパイもののスリリングさは勿論、インド映画らしくコメディタッチあり、ロミジュリなラブロマンスあり、ジェイソン・ボーンシリーズのようなアクションありの娯楽作……ながらも、対立するインドとパキスタンの問題も織り込んでいく幕の内弁当。両国へ向けた平和への祈りを自然にお話に絡めたスタッフの心意気に、 なんだかジーンともしちゃって。あとヒロインのカトリーナ・カイフがなんともエロかったですw
SF描写も、アクションも、スタトレ要素も、全部のせでしっかり入って、1と同じく良い意味でまとまり、エイブラムスの「まとめ力」にシャッポを脱ぎました。うん、『スター・ウォーズ』のep.7~9作れるのこの人しかいないわ。
26位:G.I.ジョー バック2リベンジ
中学生の思いつきみたいなシーンがドンドカ押し寄せてくる偏差値の低さ! とはいえ盛り上げ方はきちんと手順踏んでてちゃんと乗れる! 『バトルシップ』テイストだなー。1程ではないけれど、やっぱりCGシーンが弱い所がまだちょいちょいあるのは残念。
27位:グランド・イリュージョン
中野貴雄氏が、本作を「ルパン三世」に例えていたけど、まさに。イリュージョニストがそれぞれの持ち味を使って、観客注視の中大犯罪を行う! 追うはFBIのやインターポールの腕っこきに、手品のトリック暴露を飯の種にしているジジイと、面白いメンツが揃ったもんです(キャストも結構豪華)。ルパンとは違い、チーム「フォーホースメン」の面々は皆イリュージョニストなので、盗みの手口や、警察とのやり取りには常にトリックで対応。大仕掛けの犯罪イリュージョンがなんとも楽しい娯楽作でした。
28位:ワールド・ウォーZ
原作通りじゃない、との声もあるけれど、そりゃアレを2時間でまとめるのは無理だべ。 むしろゾンビ映画をこれだけのビッグバジェットで作って、派手な絵で魅せつけてくれたのは偉業でしょう。『かぐや姫の物語』じゃないけれど、こんな規模のゾンビ映画はもう見られないかもよ。デキる男(時々ドジっ子)・ブラピの機転も良し。皆でペプシ飲みながら見ましょう。
29位:バレット
『デッドフォール』や 『デモリションマン』なんかの気軽に見られまっせアクション娯楽作。『エクスペンダブルス』のようなリッチ感は無いけど、こういうのも好き。こだわりの無いストーリー、景気良く人が死んで、無駄におっぱいが出て、とかく良い「B級」映画でした。若い頃からの殺し屋稼業を営むスタローンが、警察に捕まる度に撮られた顔写真に、ちゃんとスライの若い頃の写真を加工したものが使われているので、「あ、これあの映画の頃のだ」とかなんとなく判って楽しいw スライに対するジェイソン・モモア(リブート版コナン)の狂った蛮勇ぶりも良し。
30位:オブリビオン
他のSF映画に影響を受けたようなシーン・見せ方がチラホラ見受けられた、SF作品ミキシング映画。とはいえパクリというのではなく、荒廃した世界・廃墟や、SF的なガジェット・建造物はそれまでのSF映像作品の蓄積をさらに進化させた感があってお見事。VTOL小型飛行機は機能的であり、美しくもあり、動きも面白い。ママー僕もあれ乗りたーい! でもまぁ、オチは「えっ、お前それで納得するんかい!」とは思いましたw
31位:ホワイトハウス・ダウン
エンド・オブ・ホワイトハウス』とどうしても比較してしまいますね。同じダイ・ハードものとはいえ、こちらの方が話の作りは古典的、鉄板な感じかな? コメディ要素もちょいちょい(庭をリムジン爆走最高!)。リアリティはエンド・オブ~の方に軍配が上がりそうですが、景気のいい爆破はこっちの方がありますね。
32位:エリジウム
『第9地区』よりもさらに、細部の描写が細かくて見てて楽しい映画でした。今あるものが未来ではこうなっているのだろう、というプロップの、よくわからんがなんかいじってれば使えそうなあの感じ! お話自体はなんだか小さく纏まってるなぁという感。 「よく出来てる」のだけれど、大きく爆発するカタルシスが無かったかと。連続ドラマくらいの尺があればあるいは、思いました。
33位:キャリー
舞台が現代だったり、キャリーの自分の能力への認識や暴走後の心理などがちょいちょい違うので、その辺は比較して楽しめるのですが、デ・パルマ版のキャリー役、シシー・スペイセクのような、圧倒的な幸薄げ感はクロエちゃんには無いのよね。クロエもキモい人演技してて、それはちゃんと果たしてるけど、クロエは(ファンの僕から見たら余計に)普通に可愛いもの。あとオチにも絡んでくるあるキャラの扱いが割と雑な気がしますが、まぁクロエちゃんのアイドル映画だと思えば(ファミ通クロスレビューの「ファンなら」的〆)
34位:ウルヴァリン:SAMURAI
登場ミュータントは少ないけれど、その代わりに忍者やヤクザがジッサイ強い! 40半ばなのに、今まで以上に体を作っているジャックマンの節制ぶりには頭が下がります。ラストはファーストジェネレーションからファイナルデシジョンまでを繋げ、かつ次作への予告となるもので、サーガの広がりを感じましたが、あれファースト~とファイナル~を並び立たせるのは矛盾が……
35位:風立ちぬ
実在の人物をモデルにした架空の人物の伝記的な作品。夢をどこまでも追求する(例えその夢の裏で泣いてる人がいても)二郎は、宮崎駿監督自身なのかと思わず推察してしまう人も多いのでは? 若ぇもんへの監督なりのエールというか、説教というか、遺言というか。宮崎監督が長編を作成するのはこれで最後との事ですが、その最後まで業が深いなぁと。
36位:ローン・レンジャー
終盤まで60点くらいの点数でダラダラきちゃうのがしんどいですが、終盤20分のテンションが、それを帳消しにするくらいにやたら高かった! 景気のいいウィリアム・テル序曲をBGMに、若干、いや結構おバカっぽくもある乱痴気バトルがドッカンバッコン来るので、これは嫌いになれないな、とw
37位:リンカーン
奴隷解放の為の憲法改正を巡っての政争劇。絵的には当時の風俗文化も相まって地味目なんだけど、ドラマが面白く、退屈は感じませんでした。ちょいちょいリンカーンが挟む小話も印象的。字幕版で見たのですが、読ませる長台詞が多いので目をどうしてもそちらにやらざるをえず、映像を味わいきれませんでした。これは吹替版推奨かも。
38位:インポッシブル
文字通り襲い来る津波のスペクタクルシーンは、東日本大震災による津波の直接の体験者でない僕も息を飲みました。生々しい描写は続き、主人公の家族に好機が訪れようとも、周りにはもっと不幸な人もいるよという事をちゃんと写し続けて、単なる都合のいい美談に仕立てていません。震災後はディザスター映画が自粛される事もありましたが、このような映画が上映できるようになったというのは、配給会社さんなどの英断、尽力があったからだと思います。関係者の方々に敬意を表したいです。また、3人の子供たち、特に長男役のトム・ホランドくんの演技が素晴らしかった。彼が主演と言っても差し支えないのではないかしら。喜怒哀、渾身の演技だったなぁ。
39位:AURA ~魔龍院光牙最後の闘い~
田中ロミオ作品らしく、辛辣な描写がビシバシ。「オタク」「中2病」を題材にしたアニメ作品も増えましたけど、商業的な理由からも、やっぱりそれらを肯定する話になりがちですよね。一郎が良子に雨の中叫ぶシーンみたいな「えぐる」台詞はなかなかでてこない。しかしラストまで見終えると、そういう辛辣な描写込みで、これは作中に見られるような、社会と折り合いをつけにくい若者へのエールだと、なんとも優しい作品だと感じられました。このアプローチは評価したいですね。
40位:闇の帝王DON ベルリン強奪作戦
良い意味でインド映画らしくないクライムハードアクションに仕上がっててビックリ。でも主役・ドンのキャラ立ち、匂い立つ色気や、ヒロイン・ロマの艶っぽさ。そしてお決まりのダンスシーンなどは間違いなくインドテイストであり、折衷のバランス感の良さに唸ります。ピカレスクヒーロー・ドンをどう魅力的に描くかに腐心してるのがよく伝わってきます。「ドンは決して捕まらない。」「誰もオレを止められない」「敵がやっと動き出す頃に、ドンは次の手を打っている」などの、明日からでも使いたいドン語録…!
41位:アウトロー
アクションだと思ってたら結構地味目でサスペンスより。とはいえ、主人公のキャラは面白く退屈せず。元軍人設定なのでそれっぽいCQCアクションもあり、銃描写も凝ってる。途中の台詞無しの、緊迫するカーチェイスシーンもなかなかの出来(そのオチも秀逸)、またラストも“アウトロー”らしい落とし前の付け方でよろしかったです。
42位:グランド・マスター
激動の時代を生き抜いた、中国武術各流派の達人たちの生き様を描いた作品。様々の流派の動きは勿論流派に則った動きなのは勿論、同門でも拳風の違い(その理由もある!)があって、『拳児』世代には嬉しい。武術とは?と問われたイップ・マンが答えた「縦か横か」をまさに見届け続けた130分でした。ただ当時の風俗に合わせた?暗めのライティングで、折角のアクションシーンが見難いのは難点。
43位:L.A.ギャングストーリー
『アンタッチャブル』風味なクライムアクション。やはりスペシャリストたちを揃えるメンバー集めのシーンは良い…… カチコミシーンは言わずもがなですが、その前に、舞台のパークサイドホテルをバックに、ズラリギャング対策部隊が並ぶアオリのシーンが異様に格好いい。
44位:逃走車
ポール・ウォーカーのカーアクションサスペンス。こちらは95分というコンパクトな尺に、車の中のからのみのカメラ視点というワンアイディアを引っさげて文字通り駆け抜けた佳作。あのヨハネスブルグが舞台で、おっかねぇ事この上ないのですが、主人公が覚悟を決めた時の「男」の顔がたまんないですね(強盗犯もビビる!街のブラザーも認める!)
45位:藁の楯
守る価値のないものを守るべきか否かという振り子のような迷いをどんどん突きつけ、惹きつける手腕に唸る。『地獄でなぜ悪い』と同じく、邦画らしからぬシチュエーション、絵が出てくるのは嬉しいけれど、日本だと撮影許可おりなくて台湾でロケした、という実情については、映画の評価とは関係ないけれど残念だなぁと思ったとさ。
46位:ビトレイヤー
ガンアクションの見せ方や、バイクチェイス、そして製作総指揮をリドリー・スコットが務めた所為か、弟、故・トニースコットのフィルムのような艶っぽい、ターコイズブルーを基調にした夜のロンドン。コンパクトな尺の映画なれど、拾い物を見た、得した感がありました。
47位:REDリターンズ
スーパー老人大戦2! 理屈抜きに楽しめる系映画。大概の登場人物の目の輝きがなんだかオカシイのが可笑しい。ビョンホンは登場から10秒くらいで全裸になるよ! あと、「この世で最もセクシーなのは、格好いい銃を持った女性だ。」という台詞には完全に同意。
48位:ゴースト・エージェント/R.I.P.D.
何気にアメコミ映画。そのせいか楽しい画面作りに溢れていて、『ゴーストバスターズ』のようなコメディの空気があるアクション映画(階段登りのゴーストバスターズネタもあった!)。目新しさは無いけれど、カウチポテト的に気軽に見れます。ケビン・ベーコンみたいなやつが出てくるなぁと思ったらケビン・ベーコンだったのにはびっくり。もうちょい彼を活かして欲しかった気も。
実弟の視点からのリーを描いた青春物語というのは新しい。アクション少なめながらも、ボクシング大会~アヘン窟は結構頑張ってます。ドニー・イェンがよくやる、詠春百烈拳も炸裂! 怪鳥音も全開!(当時リーが出してたかどうかは知らんが、これでいいのだ!) でもアヘン窟辺りの話はかなり盛ってるよなw
50位:HK 変態仮面
元々映画館で上映がかかる予定がなかったと聞く本作品。成る程、予算がなかったのだろうなぁというチープさは目に付きます(ラストバトルのあっさりさ加減!) 見ていて冗長なシーンもチラホラ。しかしながら最もキモである所の、変態仮面という特異なキャラクターを実写で再現するという事については120点満点! 主演・鈴木亮平の鍛え上げられた説得力のありすぎる肉体、原作まんまのポージングやウォーキング… よくぞここまで! また本作については、ネットで配信上映されたのを見ました。地方でなかなかかからないような作品も、このような方法で上映されるといいなぁ(コストどれだけかかるんじゃろ)。
51位:劇場版 とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇跡-
全キャラの見せ場を程良く作り、サービスに徹していましたが、100分という尺の所為もあるのでしょう、やや説明、描写不足な点が気になりました、が、見せ場削っても説明の尺は足りないだろうし、話とサービスの両立を考えると、バランス良い着地点だったのかも知れません。鉄装さんは出なかったけどw どんどんスケール上がって衛星軌道上のステーションまでいっちゃうのに、結局はいつもの要領で話を解決する上条さんマジ水戸黄門。
52位:特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE
尺が短いのはニチアサ映画の宿命ですが…その中でもよく纏まってました。ゴーバスターズとバディロイドのドラマは解決法はやや力技ですが、よいドラマだったかと。
53位:LOOPER
楽しめましたが、要素を盛りすぎて散漫に思えました(でもそこを評価する人もいるから面白いよね)。基本設定が凄くいいよなぁ~。
54位:2ガンズ
導入部分はめちゃめちゃ雰囲気あって最高なのだけれど、結構中だるみ。クライマックスのよつどもえの戦いも、『ローン・レンジャー』ばりの超ドタバタ乱戦ハイテンションバトルになると思いきや、あっさりめに終了。ポスターで使われてる、金の雨が降ってるあのビジュアルに勝てるシーンが無いのはちょっと。
55位:47RONIN
意外すぎる程に日本を、忠臣蔵をリスペクトしてくれて嬉しい。オリエンタルジャパーンも大好きなので舞台設定も◎。ただ、討ち入り等のアクションシーンが案外あっさりしている。もっともっとそこを見たいんですよ! これ以上尺を伸ばせないってのも判るのだけれど… とはいえ酷評されて事が多い作品だけれど、もっと娯楽アクション要素を上手く盛り込んでくれたら、深作里見八犬伝みたいな娯楽ファンタジー時代劇の定番になってたんではなかろうか。惜しい!
56位:マラヴィータ
製作総指揮を務めるスコセッシの作品ネタもちょいちょい入ってクスリとするのですが、もっと膨らませて欲しいところはこれまた、突き抜けないんですよねぇ。もっとマフィア家族にクライムな活躍させようよ! これまた惜しい。
57位:009ノ1
所謂特撮作品を、やや大人向けな感じで作りましたという坂本監督イズム溢れる作品。良くも悪くもそういう感じです。
58位:ライジング・ドラゴン
『サイクロンZ』を思わせるような、工場でのアイディア溢れる面白バトルは「これこれ!」と思わせてくれますが、映画作品の出来としては、全然ブラッシュアップできるような気がします。キライになれない作品なんだけど脇が甘いんだよなぁ… ジャッキーのアクション引退作と銘打ってあったのに、またポリスストーリー作るとの報が入ってきたのもなんだかなぁと。
59位:劇場版 Steins;Gate 負荷領域のデジャヴ
よくアニメや漫画である「ある人が突然姿を消し、皆も私もその人についての記憶を忘れている。しかし私だけが感じるこの既視感はなんだろう。涙が溢れて止まらない」的なデジャヴ感について、実にシュタゲらしい理屈をつけてアプローチするのは上手いと思いました。が、89分にまとめるには明らかに尺足らず。相当に観客が「ここはこういう事であろうな」と類推せねばならない。これではどう盛り上げようと興ざめになってしまうのは残念な所。紅莉栖が泣くシーン、感情のコントロールが効かなくなってかなりブサイクにおいおい泣いてたのは良かった。ミンゴスさんナイスであります。
60位:アフター・アース
執拗に挿入されるトラウマが、物語を経て、ラストで解消される心理描写は良かったのですが、その哲学的とも言える心理描写が、アクションシーンにちょいちょい入ってくるので、盛り上がりを阻害しているようにも感じました。よし、アクション盛り上がってきたぞという所でそれは収束し、心理描写に入る。テーマを伝えたいのもわかるけれども、もっと素直に凶暴なる惑星を味あわせて欲しかったなぁ。いちいちジェイデンくんを殺しにかかるクリーチャー郡が素晴らしかっただけに残念。
61位:プリキュアオールスターズ NS2 こころのともだち
東映のヒーロー大集合系の映画は「とりあえずキャラ出せ」「見栄えのいい絵を作れ」という事が優先されており、お話は破綻してますよね。言ってしまえば志が低い。その点プリキュアは、伝えたいテーマも盛り込み、登場キャラを絞っても、その中でファンならグッとくるようなサービスにも努め、ベストよりベターの落としどころを探ってまとめているなぁと 感じました。そのバランス取りにも注力せにゃならんが故、纏まってるなぁ以上のものがなかなか見えてこないというのが難しい所です。うーむ。エンディング のオールスターダンスの多幸感はパないすなぁ。
62位:スーパーヒーロー大戦Z
今回ようやっと、悪い意味で「お祭り感」という言葉に逃げていた今までのヒーロー集合ものからは、ある程度脱却できたのかなとは思いますが……苦渋の決断とはいえ、銀河連邦警察、というかギャバンに地球を犠牲にするような手段を取らせようとしたらアカンよ。
63位:フライト
ヒューマンドラマとしては悪くないのだけれど、予告等でフライトパニックムービーを期待した自分としてはずいぶんズッコケた記憶があります。そうだよなぁ、パニック映画だったらクライマックス(に当たるであろう)背面飛行のシーンは予告で見せないよなぁ。
64位:劇場版 仮面ライダーウィザード/劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー
キョウリュウジャーは例のごとく30分しかないので仕方ないといえば仕方ないのだけれど、どちらも詰め込みすぎ。ウィザードでマヤ大王を演じた陣内孝則氏は、大仰な演技が役にハマってた。
65位:オズ はじまりの戦い
「オズの魔法使い」の前日譚。王道的な作りですがやや単調に感じました。冒頭の現実世界はモノクロ映画になっているのですが、オズの世界にいった途端、世界が鮮やかに彩られ、カラー映画になったのには効果的で良かったです。
66位:レッド・ライト
一発オチ! 以上!
…あ、キリアン・マーフィーの演技は素晴らしかったです。この人もっと映画でて欲しいなぁ。
67位:プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
ライアン・ゴズリング編以降が退屈に感じてしまって… ただ、宇多丸さんの解釈を聞いてやや本作の株あがりました。それならあのエンディングも判る。オープニングのゴズリングを追いかけるショットや、これまたゴズリングを警察が追いかけるショットは好き。
68位:ゴーストライダー2
ニコラス・ケイジの怪演部分は楽しいのだけれど、お話のチープさ(前作より低予算感バリバリだし……)にノックダウン。クリストファー・ランバートの無駄遣いぶりも勿体無い。黒人さんはイキイキしてたなーと思ったら、『パシフィック・リム』ペントコスト司令官役のイドリス・エルバだったというオチがw
以上68作品のランキングでした。あー、全部に寸評つけるの疲れた!w 今書いてるうちにも順位を上げ下げしたいものもあるけどまぁ、これでいくのです!
今年もお金と時間が許す程度には、バリバリ映画を見たいなぁ。